クラウドERP選びの重要ポイント
クラウドERPは、業務プロセスの最適化や効率化を目的に導入されることが多いです。
しかし、クラウドERPには様々な種類があり、それぞれのERPには異なる機能性が備わっています。企業が導入するERPには、自社の業務に必要な機能性が十分に備わっていることが求められます。ここでは、クラウドERP選びで失敗しないために重要な「機能性の充実度を確認しよう」というポイントについて、詳しく解説します。
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業務プロセスに必要な機能性を洗い出そう
ERPの機能性を十分に理解するためには、まず自社の業務プロセスを把握することが重要です。業務プロセスに合わせて必要な機能性を洗い出し、ERPに求められる機能性をリストアップすることが大切です。
例えば、製造業の場合には、生産管理や品質管理、在庫管理、受発注管理などの機能性が求められます。一方、小売業においては、在庫管理や販売管理、顧客管理、売上管理などの機能性が必要となります。
カスタマイズの可能性を確認する
導入候補のERPシステムが自社に必要な機能性をカバーしている場合でも、カスタマイズが必要な場合があります。例えば、業務プロセスが他社と異なる場合、カスタマイズが必要になる場合があります。その際には、ERPシステムがカスタマイズ可能かどうかを確認することが重要です。カスタマイズができない場合、業務プロセスに合わせた柔軟な運用ができず、効率化や最適化につながらない可能性があります。
他システムと連携ができるか確認する
企業は変化する市場や業務環境に対応するため、業務プロセスの改善や追加が必要になる場合があります。
その際には、新しいシステムを導入することになるかもしれません。
そこでERPシステムの拡張性が重要になります。
API連携などができるものであれば長く利用し続けれられるのですが、他システムとの連携が不可能なシステムの場合ですと、最悪システムの入れ替えをする必要が出てきます。
カスタマーサポートの充実度を確認しよう
クラウドERPシステムを導入する際には、導入後のカスタマーサポートが重要なポイントとなります。ERPシステムが導入されても、万が一トラブルが発生した場合には、迅速かつ適切な対応が必要となります。
ここでは、クラウドERP選びにおいて、カスタマーサポートの充実度を確認するポイントについて解説します。
サポート体制の確認
ERPシステムの導入後にトラブルが発生した場合、適切な対応が迅速に行われるようにするためには、しっかりとしたサポート体制が必要です。そのためには、導入候補のERPシステムが、24時間365日のオンラインサポートを提供しているかどうか、また、日本語での対応ができるかどうかを確認することが重要です。また、電話サポートやメールサポートなど、適切な問い合わせ方法が提供されているかどうかも確認しましょう。
サポートの質の確認
サポート体制が整っているだけでは不十分です。サポートの質も重要なポイントです。そのためには、導入候補のERPシステムが、熟練したサポートスタッフを抱えているかどうか、また、トラブル解決までの時間や解決率などを確認することが大切です。特に、ERPシステムは企業の業務プロセスに直接関わるため、トラブルが発生した場合には迅速な対応が必要です。
コミュニケーションの確認
サポートスタッフとのコミュニケーションが円滑に行われることも重要なポイントです。
そのためには、導入候補のERPシステムが、コミュニケーションツールを提供しているかどうかを確認することが大切です。例えば、チャットツールやメールなどで対応してくれるのか、もしくは電話も可能なのかを確認しましょう。
システムに不慣れな場合ですと電話オペレーターがいる方が安心してご利用いただけると思います。
導入前にデモやトライアルを実施しよう
クラウドERPシステムを導入する際には、複数のシステムを比較して選択することが一般的です。しかし、複数のシステムを比較するためには、デモやトライアルを実施することが重要です。ここでは、クラウドERP選びにおいて、導入前にデモやトライアルを実施することの重要性について解説します。
実際にシステムを試してみよう
導入前にデモやトライアルを実施することで、実際にシステムを試すことができます。導入前にシステムの操作方法や画面構成を確認できるため、実際に手を動かして試すことで、システムの使い勝手や使いやすさを確認することができます。また、自社の業務プロセスとの親和性も確認することができます。
機能性を比較しよう
複数のシステムを比較するためには、各システムの機能性を比較することが重要です。デモやトライアルを実施することで、システムが提供する機能性や機能の使い勝手を比較することができます。また、自社の業務プロセスに必要な機能が提供されているかどうかを確認することもできます。
コストとのバランスを考えよう
クラウドERPシステムの導入には、導入費用やランニングコストがかかります。デモやトライアルを実施することで、各システムのコストと機能性を比較することができます。また、デモやトライアルを実施することで、実際の業務プロセスにおいてどの程度の効果が期待できるかを試算することもできます。コストと機能性のバランスを考えながら、最適なシステムを選択することができます。
セキュリティ対策が十分か確認
企業がERPシステムを導入する際、最も重要な要素の1つがセキュリティ対策です。ERPシステムは企業の重要なデータやプロセスを管理するため、不正アクセスやハッキングの被害に遭うことは非常に危険です。セキュリティ対策を十分に行わないERPシステムを導入することは、企業の安全を脅かすだけでなく、法的な問題にもつながりかねません。
したがって、ERPシステムを導入する前には、セキュリティ対策が十分に行われているかを確認することが重要です。具体的には、次のポイントに注目しましょう。
データの暗号化
ERPシステムが提供するデータは、重要な会社情報を含んでいます。そのため、データの暗号化は必須です。データ暗号化は、第三者がデータを盗み見たり改ざんしたりすることを防ぎます。
ユーザー認証
ERPシステムは、企業内の多数の従業員が利用することがあります。誰でも自由にアクセスできるようにすることは危険です。セキュリティ対策を確保するために、ユーザー認証機能が備わっているか確認しましょう。パスワードを強制的に変更するためのポリシーも重要です。
アップデート
ERPシステムには、常に最新のセキュリティアップデートが必要です。システムのセキュリティを維持するために、アップデートが自動的に行われるか確認しましょう。
バックアップ
ERPシステムが提供するデータは、非常に重要であり、データが失われると企業に大きな損失をもたらす可能性があります。そのため、データのバックアップは常に行われているか確認しましょう。
セキュリティポリシー
ERPシステムを提供する企業が、どのようなセキュリティポリシーを持っているか確認しましょう
コストの見積もりを十分に比較検討しよう
クラウドERPを導入する際には、コストの見積もりが欠かせません。しかし、単に価格を比較するだけでなく、コストの中身や将来の見通しを考慮する必要があります。この記事では、クラウドERPのコストを比較検討する際に押さえておきたいポイントについて紹介します。
サブスクリプション料金
クラウドERPの最も基本的なコストは、サブスクリプション料金です。各ベンダーは、それぞれの料金設定を行っていますが、比較する際には、同様の機能や利用者数を前提とした場合の見積もりを取得することが重要です。また、料金体系には、年額契約や月額契約などがありますので、自社の予算や利用目的に合った契約形態を選択することも大切です。
追加モジュールの料金
クラウドERPには、基本機能に加え、追加モジュールが用意されていることが多いです。例えば、財務会計、人事管理、CRMなどがその代表的なものです。これらの追加モジュールを利用する場合には、別途料金が必要となります。自社が必要とする機能に応じて、必要な追加モジュールを把握し、料金についても確認するようにしましょう。
カスタマイズや開発費用
クラウドERPを導入する場合、自社にあったカスタマイズが必要な場合があります。例えば、社内のワークフローに合わせたカスタマイズや、システム連携のためのAPIの開発などが挙げられます。これらのカスタマイズや開発にかかる費用は、各ベンダーによって異なるため、見積もりをとることが必要です。
トレーニングやサポートの費用
クラウドERPを導入する場合、システムの操作方法やモジュールの使い方など、利用者へのトレーニングが必要となります。また、システム障害や不具合が発生した場合には、サポートに対応してもらう場合があります。
基本的には無料ですが、内容によっては費用が掛かる場合がありますので、無償と有償の線引きを確認しておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。クラウドERPを選ぶ際には、機能性、カスタマーサポート、デモやトライアル、セキュリティ対策、そしてコストの比較検討というポイントを押さえておくことが重要です。自社のニーズに合わせたERPを選び、スムーズな導入・運用を実現しましょう。