Web-EDIとは
Web-EDIは、EDIのWeb版であり、インターネット回線を利用して取引情報をやり取りする仕組みです。ブラウザ型とファイル転送型の2つの形態があります。ブラウザ型は伝票表示型とも呼ばれ、紙の伝票のイメージを画面に表示して操作します。
ファイル転送型では、ファイル形式でデータを送受信します。発注企業がファイルを作成し、受注企業がそれをダウンロードする流れです。
近年では、クラウドサービスを利用したクラウド型のWeb-EDIも増加しています。クラウド型のWeb-EDIは、インターネット回線があればどこでもアクセスできるため、利便性が向上しています。
EDIとは?
EDIは「Electronic Data Interchange(電子データ交換)」の略称であり、企業間の契約書類や受発注時の書類などを専用回線や通信回線を介してやり取りする仕組みを指します。
EDIを利用することで、デジタル取引が可能となり、紙でのやり取りにかかる手間やコストを削減できます。
EDIとWeb-EDIの違いとは?
従来のEDIとWeb-EDIの主な違いは、使用する通信回線の種類です。
従来のEDIは、従来の電話回線やISDN回線を利用してデータ交換を行います。
一方、Web-EDIはインターネット回線を使用してデータをやり取りします。
2024年問題に伴うNTT東西の固定電話網のIP化では、従来のEDIがデータ遅延のリスクにさらされる可能性があります。
この影響を受けずに安定したデータ交換を行うため、多くの企業が固定電話網に依存しないWeb-EDIへの移行を検討しています。
Web-EDIのメリット
インターネット環境があればどこでもできる
Web-EDIは電話やFAXの対応が不要なため、ペーパーレス化やテレワークの実現に貢献します。
ブラウザ上での操作だけで基本的な受発注業務を完了できるため、従来のアナログな受発注に比べてコストがかかりません。
業務の効率化により、受発注業務の負担を減らし、人員を削減したり残業を削減したりすることが可能です。
従来のEDIより導入がしやすい
Web-EDIは、レガシーEDIと比較してシステム構築やソフトのインストールが不要なため、手間や費用が削減されます。
このため、限られた人員や予算でも導入から運用までスムーズに進められ、アナログ業務からデジタル業務への移行が容易になります。
Web-EDIのデメリット
柔軟性が必要とされる
クラウドサービスのWeb-EDIは、一般的な機能にとどまり、カスタマイズが難しいケースがあります。
自社の業務が独自性や複雑性を持つ場合、適切なサービスを見つけることが難しく、望むような活用ができないこともあります。
取引先の同意が必要になる
Web-EDIを活用するには、取引先や間に入る物流事業者などの同意が必要です。相手の企業規模によっては、同意を得ることが難しく、断られる場合もあります。
また、業務のやり方を統一できない可能性があり、部分的に紙の書類に対応する必要が出てくることもあります。
インターネット環境を整えないといけない
Web-EDIはインターネット環境が不可欠であり、インターネットが利用できない状況では活用できません。
作業を行う前に、インターネット環境が確保されているかを事前に確認することが重要です。
さらに、専用回線からインターネット回線に移行するため、セキュリティ面でのリスクが増大します。顧客データなどの機密情報を扱う場合は、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
また、Web-EDIは標準化がされていないため、レガシーEDIの標準EDIのような準拠規格が存在しません。
そのため、通信プロトコルの設定が必要です。できる限り手間を省くためには、複数の通信プロトコルに対応しているシステムを選択することが理想的です。
おすすめのWeb-EDI
キャムマックス 発注Web-EDI
クラウドERPからスピンアウトサービスとして展開されている発注専用のWeb-EDIです。
月額2万円から利用ができるので、費用を多くかけたくないという企業様におすすめです。
参照元:PRTIMES『【5/8リリース】クラウドERP「キャムマックス」のスピンアウト第一弾!「発注Web-EDI」の提供を開始』