販売管理業務とは?
そもそも販売管理業務とは、企業がお客様から注文を受けてから商品をお客様に納品するまでの『お金』『商品』の流れを管理する業務です。例えば次のような業務があります。
・受注管理
・出荷管理
・入金管理
・発注・仕入れ管理
・在庫管理 など
上記のような業務を総称して、販売管理業務といいます。この販売管理業務を適切にコントロールするためのシステムを『販売管理システム』というのです。
中小企業が抱える販売管理の課題
販売管理とは、どういう業務なのか解説しました。この販売管理について、中小企業はどのように対応しているのでしょうか。多くの企業が、販売管理の課題を抱えているといえます。その課題とは次の3つです。
・管理すべきデータを確立できていない
・販売管理業務全体のシステム連携ができていない
・販売管理システムの導入が遅れている
管理すべきデータを確立できていない
中小企業の多くは、管理すべきデータを確立できていません。どういうことかというと「実際にどのようなデータを収集すれば経営判断の役に立つのか」が明確になっていないということです。現に中小企業の多くは販売管理が分断されています。例えば『受注管理は受注するだけ』『入金管理は入金の確認をするだけ』とそれぞれ個別の仕事をしているのです。そのため「受注管理のどのデータが入金管理に役立つのか」といった本来管理すべきデータが明確になっていません。このように販売管理をする上で「どのようなデータが必要なのか」明確になっていない中小企業が多いです。
販売管理業務全体のシステム連携が取れていない
販売管理業務全体のシステム連携が取れていない中小企業が多いといえます。その理由は先ほども述べましたが、個々の管理業務が個別の仕事をしているため、異なったシステムを導入しているからです。例えば、受注管理業務ではお客様の注文を管理するシステム、入金管理業務では入金を把握するシステムなど。中小企業の多くはそれぞれ個別の仕事にあった別のシステムを使っています。さらに、そのシステムが異なったメーカーのシステムであれば、データ連携は難しいでしょう。このように個々の管理業務が異なったシステムを利用しているため、販売管理全体でのシステム連携が取れなくなっているのです。
中小企業が販売管理システムを導入するメリット
中小企業が販売管理システムを導入するにあたってメリットはあるのでしょうか。もちろん、メリットがあります。メリットは次の3つです。
・リアルタイムに情報が共有できる
・コストを削減できる
・人為的なミスが軽減する
リアルタイムに情報の共有ができる
販売管理システムを導入すれば、リアルタイムに情報を共有することができます。なぜかというと、今まで個別のシステムで管理していたデータを1つのシステムで一元化できるからです。販売管理システムを導入すると、それぞれの管理業務が同じシステムを使うことになります。同じシステムを使うのでデータ連携が簡単になり、リアルタイムで他部署のデータを参考にすることが可能に。このように販売管理業務全体のデータをリアルタイムで把握し、それぞれの部署で共有することができるのです。
コストを削減できる
販売管理システムを導入することで、コストの削減ができます。その訳は、販売管理をするために必要だった人件費を削減できるようになるからです。販売管理システムを導入することで、今まで属人化してきた業務が全てシステム化されます。システムのおかげで販売管理に手間を取られることがなくなり、効率的に人件費を使えるようになるのです。このように販売管理システムの導入が、中小企業のコスト削減に繋がるでしょう。
人為的ミスが軽減する
販売管理システムの導入によって、人為的なミスが減ります。なぜなら、今まで人がしてきた入力や計算をシステムが自動的にしてくれるからです。どれだけ優秀な人材でも、ミスをする可能性があります。ミスをすれば、その仕事に遅れが出たり他の仕事に影響がでたりと何かしらの効率が悪くなるものです。システムを導入すれば、システムエラーがない限りミスは起きません。このように販売管理システムの導入で、人為的なミスが減り作業効率が上がるのです。
中小企業向けの販売管理システムの選び方
中小企業にもメリットがある販売管理システム。ここでは、中小企業向けの販売管理システムの選び方のポイントを解説します。ポイントは次の3つです。
・課題と求める機能を洗い出す
・業種に特化したパッケージ製品を選ぶ
・操作性を確認する
課題と求める機能を洗い出す
販売管理システムを選ぶ前に、販売管理に対する課題と求める機能を洗い出す必要があります。販売管理は、その企業によって必要な要素が異なるからです。まずは、自社の販売管理について課題を出す必要があります。その課題に基づいて「こんな機能があったらいいな」という意見を出し合うようにしてください。このように自社の課題と求める機能をまとめた上で、販売管理システムを選ぶようにしましょう。
業種に特化したパッケージ製品を選ぶ
販売管理システムは、業種によって特化したパッケージ製品をおすすめします。なぜなら、パッケージ製品は比較的値段設定がリーズナブルになっているからです。実際にその起業のための特別なシステムを構築する場合は、費用が高くなる傾向があります。必要な機能が付属しているのであれば、パッケージ製品でも問題ありません。このように自社にどのようなシステムが必要なのか明確であれば、パッケージ製品を安く導入することができるのです。
操作性を確認する
販売管理システムを導入する前に、そのシステムの操作性を確認しなければいけません。当たり前ですが、せっかく最新のシステムを導入してもそのシステムの使い方がわからなければ意味がないからです。最新の販売管理システムは、操作性に優れたものが多いといえます。しかし、導入時に操作性を確認しなければ、最新機能を有効活用できなくなるでしょう。こうしたことから、販売管理システムを導入する前に操作性を確認することが必要になるのです。
まとめ
中小企業が販売管理システムを導入するメリットや、システムの選び方について解説しました。販売管理システムと聞くと、「そんな大層なシステムが必要なのかなあ」と考えてしまう経営者の方もいるでしょう。しかし、販売管理システムの機能性を考慮すると中小企業にとってメリットのほうが多いです。「導入費用が気になる」という方も多いと思いますが、現在では中小企業向けに安価なシステムも開発されています。また販売管理システムだけではなく、在庫管理や会計も一元管理できるクラウドERPも主流になってきています。販売管理の効率性や企業全体のコスト削減を考えて、販売管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。