ECーCUBEとは?
EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブが提供するEC構築システムで、「月商1,000万円以上で利用されているカートシステム」として利用数No.1を獲得しており、2024年3月時点で、3万5,000店舗以上が稼働していると言われています。
EC-CUBEは、ECサイトの作成および運営に必要な機能を網羅しており、商品別の売上集計や在庫管理などの機能も搭載しています。
国産ならではの使いやすさや、ビジネス規模やニーズに応じた柔軟なカスタマイズが可能である点も、高く評価される理由の一つです。
EC-CUBEの料金
EC-CUBEは現在3つのプランが準備されています。
ダウンロード版
ダウンロード版は、無料でダウンロードし、自社サーバーやレンタルサーバーにインストールして利用することができます。ECサイトの構築やショッピングカート、商品管理などの基本機能がすべて利用可能です。さらに、管理運営マニュアルや開発者向けドキュメント、動作検証済みのレンタルサーバー一覧も提供されています。
ただし、アップデートやセキュリティ対策については、自社で行うか、あるいは制作会社などの外部企業に委託する必要があります。そのため、専門知識を持ったEC事業者にとって適しています。
クラウド版
クラウドタイプは2種類のプランが準備されています。
Liteプラン | Standardプラン | |
初期費用 | 0円 | 70,000円 |
月額費用 | 6,800円〜 ※ 月々に販売額にて変動 | 49,800円〜84,800円 ※ 月々に販売額にて変動 |
Standardプラン
クラウド版Standardプランは、EC事業者がより本格的に売上向上を目指すために最適です。
Liteプランの全ての機能に加えて、より効率的にECサイトの管理や運営が可能です。月額料金とは別に、初期費用が7万円必要です。
Liteプラン
クラウド版Liteプランは、ECサイトの作成と管理に必要な基本機能をすべて揃えています。初期費用は不要で、デザインの変更やプラグインを利用して簡単にECサイトを構築できるため、コストを抑えて始めたいEC事業者に最適です。
ただし、現在Liteプランは新規登録を受け付けていない状況です(2022年7月現在)。契約をご検討の場合は、事前にお問い合わせが必要です。
EC-CUBEの機能や特徴
EC-CUBEは、ECサイトの構築や売上向上に役立つ多くの機能を備えています。ここでは、EC-CUBEの主な機能について詳しく見ていきましょう。
デザインの自由度が高い
EC-CUBEは、デザインのカスタマイズ性に優れており、ブランドイメージの向上や買い物のしやすいECサイトの構築に役立ちます。70点以上の豊富なデザインテンプレートが用意されており、わずか5分でプロのデザインを適用することができます。また、拡張プラグインを利用することで、サイトデザインに必要な機能を手軽に実装することも可能です。
ページ管理 | 各ページのコード編集が行えます。マイページ・カート周り・お問合せページまで編集可能 |
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フリーページ作成 | 新規にフリーページの追加が行えます。 |
ブロック機能 | ブロック単位でコンテンツを作成できます。 |
レイアウト管理 | ブロックを各ページに配置、レイアウトの変更が行えます。 |
テンプレート機能 | オリジナルのデザインテンプレートの作成や、購入したテンプレートの導入が行えます。 |
favicon設定 | ファイル管理からfaviconの変更を行うことができます。 |
SEO管理 | 各ページにdiscription/keyword/robotなどmeta情報設定が行えます。 |
レスポンシブ対応 | デフォルトテンプレートでレスポンシブに対応 ※レスポンシブとは別で、スマホ(モバイル)専用のレイアウトを設定が行えます。 |
カート・会員機能
基本的なカート機能・会員登録・ログイン、注文履歴管理、配送先編集、お気に入りリストの確認機能も完備しています。
さらに、非会員購入やポイントシステムなど、売上アップに直結する多彩な機能も充実しています。
カート
ショッピングカート機能 | 基本的なショッピングカート機能が備わっています。 |
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配送時間指定 | お買い物時に配送時間の指定を行う機能が備わっています。 |
お支払い方法選択 | お買い物時にお支払い方法の指定を行う機能が備わっています。 |
複数お届け先入力機能 | お買い物時に登録したお届け先とは、別のお届け先の指定を行う機能が備わっています。 |
商品一覧カート追加機能 | 商品詳細ページ以外に、商品一覧ページからもカートへ追加が行える機能が備わっています。 |
カート情報永続化 | 次回ログイン時や別デバイスでログインした場合にカートの情報を復活させる機能が備わっています。 |
ポイント購入機能 | お買い物時にポイント付与・消費して購入する機能が備わっています。 |
会員
会員(マイページ)機能 | 会員登録/ログイン/注文履歴・詳細/お届け先編集/お気に入り一覧など確認機能が備わっています。 |
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お気に入り機能 | 各商品をお気に入り登録する機能が備わっています。 |
非会員購入機能 | 会員登録せず、購入が可能な機能が備わっています。 |
お問い合わせフォーム | お問い合わせフォームが用意されています。 |
商品管理もしやすい
商品の詳細情報を登録し、カテゴリーやタグで管理することができます。規格が多い場合でも、カスタマイズすることできます。
また、在庫情報の登録や販売制限といった便利な機能も搭載されています。
商品管理
商品検索・一覧 | 商品の検索、一覧表示が行えます。 |
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商品画像複数登録 | 複数の商品画像をアップロード、登録が行えます。 |
カテゴリ管理 | 商品情報に付与できるカテゴリを階層構造で登録/編集が行えます。商品に複数カテゴリ登録も行えます。 |
タグ管理 | 商品情報に付与できるタグを登録/編集が行えます。 |
商品規格管理 | 商品の規格(サイズ/重量/種類etc)を追加/編集が行えます。 |
商品詳細フリーエリア | 商品詳細ページ表示するフリーエリア(HTML編集可)の編集が行えます。 |
在庫情報登録 | 商品別に在庫数の登録が行えます。 |
販売制限 | 一度の注文で同時に購入可能な商品数の制限が行えます。 |
商品キーワード登録 | キーワード検索項目を各商品毎に登録できます。 |
一括登録・編集
商品一括変更機能 | 商品一覧画面で、公開・非公開・廃止・削除 の4つの変更を一括で行えます。 |
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商品情報CSV | 商品データのCSV出力/登録が行えます。 |
カテゴリ情報CSV | カテゴリ情報データのCSV出力/登録が行えます。 |
店舗管理機能
受発注状況や顧客情報の管理、そして各種メール送信など、ECサイトの運営に必要不可欠な機能が網羅されています。さらに、セキュリティ管理や各種情報のCSV出力、納品書のPDF出力なども可能で、安全かつ効率的に店舗を運営することができます。
受注管理
受注・売上げ状態表示 | 管理画面から現在の受注・売上げの状態を確認できます。 |
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受注情報編集 | 受注情報の編集が行えます。 |
受注情報検索/一覧 | 受注情報の検索、一覧表示が行えます。 |
新規受注情報入力 | 電話やFAXで発生した受注情報の登録が行えます。 |
対応状況設定 | 未処理、商品手配中、配送中などのステータスの設定が受注詳細画面から行えます。 |
対応状況一括変更 | 受注の対応状況を一括で変更できます。 |
配達用メモ登録 | 出荷作業者や、配送業者に対するメモを登録することができます。 |
ショップ用メモ登録 | ショップ運営者が確認する用のメモを登録することができます。 |
顧客管理
顧客情報登録/編集 | 顧客情報を新規登録や編集が行えます。 |
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お届け先管理 | 顧客毎に複数のお届け先を管理することができます。 |
問い合わせ番号(出荷伝票番号)入力 | 問い合わせ番号(出荷伝票番号)を受注一覧画面、及び、詳細画面から入力することができます。 |
メール管理
各種メール送信 | 注文されたお客様に任意のタイミングで「商品発送済みメール」などのメールを受注詳細画面から送信できます。 |
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出荷メール一括送信 | 出荷メールを一括で送信することができます。 |
CSV・PDF
納品書PDF出力 | 納品書のPDF出力が行えます。一括出力することも可能です。 |
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受注/配送/顧客情報CSV出力 | 受注内容/配送情報/顧客情報のCSV出力が行えます。 |
出荷CSV登録 | 出荷日時や問い合わせ番号(出荷伝票番号)をCSVで登録することができます。 |
店舗管理
店舗設定 | サイト運営に必要な会社情報の設定/編集が行えます。 |
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特定商取引ページ編集 | 特定商取引に関する法律に定める要件等の記入、編集が行えます。 |
会員規約設定 | 会員登録時に確認する規約の記入、編集が行えます。 |
新着ニュース管理 | フロントTOPページなどに表示する新着情報の登録/編集が行えます。 |
支払い方法/手数料設定 | 支払い方法、及び支払い方法ごとの手数料の設定が行えます。 |
支払い方法利用条件設定 | 購入金額の上限下限の設定が行え、支払い方法の利用制限が行えます。 |
配送料無料条件設定 | 購入金額合計等から配送料が無料になる条件の設定が行えます |
配送業者/配送料/配送時間設定 | 配送業者、及び配送業者ごとの配送料、配送時間の設定が行えます。 |
商品別税率設定 | 商品別に税率を設定できます。※軽減税率にも対応 |
ポイント設定 | ポイント付与率の設定/商品ごとポイント付与率設定を行えます。 |
各種メールテキスト設定 | 各種メールのテキスト設定を行えます。テキストメールとHTMLメールを設定も可能。 |
管理者登録 | 管理画面にログインできるメンバーの管理をします。メンバーグループごとでアクセスできるページを設定できます。 |
セキュリティ管理 | 管理画面にアクセスできるIPの制限や管理画面のURLの変更サイトのSSL制限の設定ができます。 |
EC-CUBEのメリット
初期費用・運用コストが安い
オリジナルのECサイトを構築する際、制作会社に依頼して一から始めると、数千万円規模の費用がかかることがあります。
また、有償のパッケージ製品を利用する場合も、ビジネスの特性や規模、イメージに合わせてカスタマイズするためには大きなコストが発生します。
一方、EC-CUBEはオープンソースのため、ダウンロード版を無料でインストールして始めることができます。クラウド版でも、フル機能を利用できるStandardプランが初期費用7万円、月額49,800円から利用可能であり、手頃な料金設定となっています。
例えば、Yahoo!ショッピングのようなショッピングモール内でお店を開く場合、出店数や売上額に応じて月額出店料や手数料が発生します。しかし、EC-CUBEを使用してECサイトを運営する場合、これらの運用費用がかからないため、コストを抑えて店舗運営が可能です。
これにより、初期投資を抑えてECを始めたい事業者にとって、大きなメリットがあります。
カスタマイズができる
ECサイトを作成する際、カスタマイズ性の高さはEC-CUBEの大きなメリットの一つです。例えば、サイトデザインに関しては、多彩なテンプレートからデザインを選ぶことができるため、サイト運営者や商品のイメージに合ったECサイトを作成できます。また、機能面でも豊富なプラグインが揃っており、「商品表示のスピードを上げたい」、「サイトに自動翻訳機能を追加したい」、「定期販売機能を導入したい」といった細かな要望にも対応可能です。
EC-CUBEのデメリット
構築するスキルが必要
EC-CUBE導入の初期コストを抑えるためにダウンロード版を選択する場合、インストール自体は無料ですが、実際にサイトを構築し運営するには、デザインや管理のためのスキルや知識が必要です。Webデザインやプログラミングの基礎知識がないと、提供されている機能を十分に活用できない可能性が高く、システムエラーの対応やメンテナンスも自己責任で行わなければなりません。
オープンソースのソフトウェアで高いカスタマイズ性がある一方、セキュリティが脆弱になる懸念もあります。したがって、自分で知識を身につけ、別途セキュリティ対策を講じる必要があります。サイト制作やセキュリティ対策の経験や知識が不足している場合、ECサイト制作業者やセキュリティパートナーと契約して支援を受けることを検討すべきです。
こうしたダウンロード版のデメリットを回避するためには、クラウド版を検討することも一つの選択肢です。クラウド版であれば、システムアップデートやセキュリティ対策をEC-CUBE側に任せることができ、運営の負担が軽減されます。単純な利用料金だけでなく、総合的なコストを考慮して、どちらを利用するかを決めることをおすすめします。
集客のためにマーケティングスキルも必要
自社で独自に構築するECサイトは、Amazonや楽天市場のような知名度の高い大手ECモールに比べ、集客力の面で劣ります。モール側の企画に乗って販促を図るといったこともできません。
EC-CUBEで作るECサイトは、こうしたモールに属さない単独のネットショップとなるため、集客面でのデメリットを認識しておく必要があります。さらに、EC-CUBEのデフォルト機能には集客を促すものがないため、プラグインを利用するか、自社で独自の販促施策を立てる必要があります。効果的な宣伝を行うには、マーケティングの知識が求められることもあります。
一方、ECモールに出店する場合、プラットフォーム利用料がかかるだけでなく、多くの競合他店との価格競争が過熱しやすいというデメリットもあります。それぞれの強み・弱みを理解し、自社のビジネスモデルに合った選択をすることが重要です。
【まとめ】EC-CUBEは玄人向け!月商1,000万以上のECが望ましい
EC-CUEBはオープンソースのため、ダウンロード版なら無料で作成できるということで挑戦してみようと思っても、ECサイト構築にはデザイン制作、コーディング、その他システムの調整などが必要になるため知見がないと、自社で製作はなかなか難しいと思います。
デザインテンプレートはありますが、セットアップも大変かもしれません。
そういうわけで、ある程度EC事業で実績を作ったあと、様々な機能をつけて拡張しないといけなくなったタイミングでEC-CUBEをご利用されるのが良いかと思われます。